この記事、実は今となっては役に立たない情報である。というのも、ここで話題にしているアクリジョンの薄め液はすでに廃盤になり、現在はリターダーという形でしか手に入らないからである。スプレー用の薄め液は代替わりして販売が続いているが、かなり別物感が強い。古いアクリジョン薄め液を使っていて「あれ?」と思ったときに思い出すために一応記事化しておく。
先日、アクリジョンを使って吹き付け塗装をしようと水と薄め液で薄めたところ、ところどころ小さなつぶつぶがあるように感じた。あまり気にせず薄めた塗料をそのままエアブラシで吹いてみたところ、やけに吹きにくい。ちょっと色が出たと思ったら急に詰まった感じになり、吹き付ける塗料の量をふやそうとニードルを徐々に引いていくと突然ドカンと塗料が出たかと思うとまた詰まった感じになり…
思い返すと、今までなんとかだましだまし塗装していたが、こういう現象自体はあったような気がしてきた。
スプレー用の薄め液で塗料を薄めると塗料が薄まるどころか固まってしまう、というか小さな粒上の塊がいくつもできてしまい全体としての粘性も上がってしまうといった現象があったことを思い出した。そのときは、スプレー用薄め液をすべて廃棄したが、普通の薄め液でも同じような現象が起こるようになったみたいだ。
試しにアクリジョンの薄め液と、前日に普通に吹けた(と感じた)別の色とを混ぜてみると、やはりダマができつつ固まりになる。一方、新しく購入したスプレー用薄め液と問題となった塗料を混ぜてみると普通に解ける。これは薄め液の劣化だと結論付けて良さそうだ。
さて、こういった現象は他では起こっていないのか調べてみると、少ないながら記事が見つかり、それによるとアクリジョンの薄め液かアクリジョンそのもの、あるいはその両方が酸化していることが原因のようだ。
そこで、新たにスプレー用の薄め液を購入し、問題となった塗料を薄めてみると特に問題なく溶くことができた。また、この塗料、水だけで薄めると普通に薄めることができ、この状態で古い薄め液を入れてもところどころにつぶつぶが形成されるものの大きな塊ができる感じではない。これまでスプレー塗装が「やりにくい」と感じつつ、一応塗装できていたのは水を先に混ぜていただけかもしれない。
そんなわけで、とりあえずは薄め液は廃棄処分とし、古くなったとはいえこれまで買い揃えた塗料はそのまま使用し続けても大丈夫そうだ。

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