ロケ地としての町おこし 足利市

見たこと

実在する場所を舞台としたドラマやアニメのファンが、ロケ地として使用された場所を訪れる、いわゆる聖地巡礼のようなファン行動は昔から存在していた。ドラマについては詳しく知らないが、アニメにおいては2002年放映作品である「おねがい☆ティーチャー」とその派生作品である「おねがい☆ツインズ」あたりが、まとまったファン行動として聖地巡礼が行われた作品だと思う。それ以前からも、聖地巡礼のようはファン行動はあったものの、個々のファンによる散発的なもので、まとまったファン行動にはなっていなかったようだ。「おねがい☆ティーチャー」が放映された2002年というのは、個人がwebサイトを制作して情報発信することがある程度広がり始めた時期であり、ネット上で比較的情報が得やすくなり始めたことがある程度まとまったファンを聖地巡礼に動員できた理由だと考えている。

聖地巡礼による街の活性化がファン以外にも知られるようになったのは「らき☆すた」あたりだと記憶している。その後も、アニメ舞台誘致(?)による街の活性化を狙った作品や特に街の活性化を意識せずに制作された作品によって街が活性化されたりされなかったりといったことが起こるのだが、これを自治体公認で実施している都市があると知って少なからず驚いた。アニメではなくドラマが主体なのだが、栃木県の足利市では街そのものを映像作品の舞台として利用するための活動を行っているのである。

足利市のホームページによると、総合政策部の中に映像のまち推進課という課があり、そこでは映像作品制作に関する補助金の交付や撮影のサポートが行われている。アニメと異なり、実写ドラマではその場所で役者が演じる必要があるので、ロケ地としての使用許可からはじまり、各種大道具小道具のセッティングを経ての撮影とやることは沢山あり、そのためにある程度の地元の協力は必要だろうから、それを自治体公認でやってくれるというのは制作側としてはありがたいことだと思う。更に、映像化の後には、聖地巡礼ファンが効率的にロケ地巡りができるようロケ地マップが公開されるなど、ファンにとっても至れり尽くせりである。

足利市映像のまち推進課のサイトを見ると、実際に足利市で撮影された作品が列挙されているが、相当な数のドラマが足利市で撮影されていたことがわかる。ドラマのロケ地探訪をするファンがどのくらいいるのかは分からない(アニメはそれなりにいるはずだが)が、街の活性化にはある程度効果はあるのだろうと思う。観光資源的なものの多寡にもよるので、どこの自治体もというわけには行かないと思うが、他の自治体でも検討してもよい取り組みだと思う。

ちなみに、私が、足利市のこの活動を知るきっかけになったのは、ドラマ「今日から俺は」を視聴中のことである。舞台が千葉となっているのに、高校の屋上からの景色が全然千葉らしくないので疑問に思い、エンドロールを確認して足利市で撮影が行われていたことを知ったことが最初だった。後に、渋谷を模した町並みを撮影用に製作するというニュースを聞いたりするなどで、足利市が映像作品制作に協力的であるという認識を得たが、今回改めて興味を持ったのは、ドラマ「映像研には手を出すな!」の撮影場所を調べたときに足利市の映像のまち推進課のサイトを見つけた時である。やるなあ、足利、と。

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